ペットロス コラム -愛する動物との別れ- #2


「いい子、いい子!」
みなさま、こんにちは。
前回は、ペットロスとう言葉が人為的に作られたものだというお話をしましたが、2回目の今回は、その意味を考えてみたいと思います。
「ペットロス」という言葉の意味を簡単にいうと、「愛する動物を失った飼い主の悲しみを表す言葉」ということができます。この短い文の中に、ペットロスの要因となる大切なことが2つ入っているのですが、お分かりですか?
一つは「愛する動物」。これはコンパニオンアニマルのことで、日本語では伴侶動物とか、家庭動物という言い方をします。または単にペットということもあります。この愛する動物が「いた」、あるいは「いる」ということが一つ目のポイントです。まだ生きていても、もう長くはない、ということが分かった場合には、実際の別れの前にペットロスの状態になることもあります。愛する動物がいたから、自分にとって大切な、かけがえのない存在だったから、いなくなると悲しいわけです。逆にいえば、どんなに貴重な、あるいは価値の高い動物であっても、自分が愛した対象でなければ、心が大きく痛むことはありません。

「ヤマザキ学園の迷子札。熊本地震の時には、
環境省の要請で2000個を現地に送りました。」
もう一つの要因は、「失った(失う)」ということです。ついこの間まで毎日のように傍に寄り添っていた子がいなくなる、という喪失感に支配されます。通常ペットロスは死別が多いのですが、「生き別れ」という場合もあります。よく電信柱に、「探しています」というイヌやネコの貼り紙を見ませんか。行方不明です。生きているか、死んでいるか、分からないというつらい状況が続きます。死別の場合は、死という絶対的な別れにより、悲しみや寂しさなど様々なネガティブな感情を体験し、そこから立ち直っていきます。しかし、行方不明という動物の存在そのものが確認できない状況では、必ず生きているという希望を持ったり、もうだめかもしれないと絶望感を抱えたりと気持ちが揺れ動きます。そうすると、立ち直りのスタートの地点にも立てないという状態になってしまいます。行方不明などということは、決して起こってほしくないのですが、万が一にもそのような状況に陥ってしまった時はある程度時期を区切り、その時期が過ぎたらそこからは「もう会えないのだ」と気持ちを切り替えていった方がいいこともあります。でも何より、大切な子の居場所が分からないということにならないように、迷子札や鑑札、あるいはマイクロチップの装着を忘れないようにしましょう。迷子になって保護された時、これらで個体識別ができれば、飼い主さんの元へ返してあげることができます。
さてペットロスの話しに戻りますが、「愛する動物を失った飼い主の悲しみを表す言葉」の2つのキーワードをお分かりいただけたでしょうか。次回は、愛する動物との間に形成される、「愛着」についてお話ししたいと思います。
今日の1冊は、『わすれられないおくりもの』(スーザン・バーレイ さく え 小川仁央 やく 評論社)。村一番の長老のアナグマは、誰からも信頼される頼りになる存在です。そのアナグマがある日亡くなってしまいます。村のみんなは悲しみにくれますが、一人一人の心にはアナグマとの大切な思い出が残っていました。心温まる思い出は、残されたものを悲しみから救ってくれます。みなさまも愛するペットとたくさんの楽しい思い出作りをなさってください。